ハーンの神在月:全国・小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット
120年紡ぎ続けた縁の糸を結ぶ秋
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投稿:2010年10月16日(土)
日本では十月のことを「神無月(かんなづき)」と言いますが、その月にはすべての神様が自分のお社をお出ましになって、出雲の杵築(きづき)の大社にお集まりになります。それで出雲だけは、逆に十月を「神在月(かみありづき)」と呼ぶのです。
——小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)「杵築」『知られぬ日本の面影』より
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、1850年6月27日、アイルランド人の父チャールズ・ハーンと、ギリシャ人の母ローザ・カシマチとの間に、ギリシャのレフカダ島で生まれました。八雲は、幼年時代をアイルランドで過ごした後、世界各地を旅し、そして1890年に日本に到着し、この国を安住の地としました。
現在、全国に小泉八雲の研究・顕彰団体や八雲の資料を展示・公開するミュージアムが多くあります。小泉八雲の生誕160年、来日・来松120年にあたる今年、小泉八雲とその事績を、今後どのように生かせるのか様々な可能性を模索し、また同時に、各団体や施設間の親睦と連携を深め、ネットワークを構築することを目指して、このサミットを開催します。
小泉八雲が持つ「防災」「共生」「混淆(こんこう)文化の評価」などへのまなざしは、近年、その先見性が世界的な注目を集めています。このサミットは、同時開催の美術展のテーマである“The Open Mind of Lafcadio Hearn (ハーンの開かれた精神) ”を、未来に生かす新しい視点として展開していくものです。
10月の出雲は神在月です。諸国の神々が出雲国に集まるように、全国の関連団体や施設の関係者が“神々の国の首都”に集うことから、「ハーンの神在月」と名付けました。